今回VIETNAM NAGASHIMA CO.,LTD, NEO NAGASHIMA DEVELOPMENT CO.,LTDの代表取締役をされている永嶋茂さんにインタビューをしてきました。大学を卒業されたのち、新卒で永嶋さんご祖父様が創業した株式会社ナガシマ化学工業所に就職。中国、ベトナムと進出されたその裏側をお聞きしました。

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永嶋さんの今までの経緯についてお聞かせください。

大学時代では国際政治やメディアについて勉強し、将来はジャーナリストになることを夢見ていました。当初自分の夢を追うためマスコミ業界へ進むという選択肢もありながら、家庭の事情も考慮し2012年に卒業をし祖父が会長を務める現在の会社に就職しました。新卒で入社した時にはすでに日本での仕事はあまりなく、中国が一番大きな拠点でした。そのため入社後の初年度から現場の仕事を学ぶため中国へ行き、6年間中国の広東省にて工場の現場管理から営業活動までをこなしました。今年(2018年)3月に中国での仕事がひと段落したことを契機にベトナムへ赴任してきました。

貴社の事業内容について教えてください。

まず会社として大きく2つに分かれています。一つがVIETNAM-NAGASHIMA CO.,LTD.という会社で、プラスチックの成形を主な事業分野とし自動車に実際に使われる部品やパーツの製造をしています。また、そのほかにも事務用品の成形や塗装、印刷など二次加工も請け負っています。また、二つ目がNEO NAGASHIMA DEVELOPMENT CO.,LTDという商社で、すべての衝撃から守るボディースーツの開発を一つの目標に、普通の企業では実現不可能で、クリエイティブかつ独創性に富んだ商品の開発をしております。私がいつも働いているときに大切にしている「日本とベトナムの架け橋になるような仕事」の実現のため、MADE BY JAPAN のクオリティを比較的お求めやすい価格でベトナムの消費者の手に取ってもらえるよう日々努力しております。また、2018年の10月から、ベトナムでの「もえしょく」事業を請け負い、代表として展開を始めています。

その「もえしょく」事業とは何ですか?

この事業は私が大学時代から興味を持ち専攻していたメディアに関連しているため、また、高校時代の友人が勧めてくれたプロジェクトなため、聞いた直後にもえしょく本部に問い合わせし代理店を請け負いたいと要請しました。「もえしょく」とはクライアント様が自社商品のPRや広告のために自由に使えるあらゆるジャンルのキャラクターの版権を譲渡するというものです。
わかりやすく説明すると、まず、クライアント様からPRするものや商品に関連するキャラクターの基本コンセプト、イメージ、テーマをお聞きします。また、クライアント様自身でキャラクター公募に関して、デザイナーやイラストレーターに対して支払う懸賞金を設定していただきます。その後、「もえしょく」ホームページにて順次公開し、公募期間終了後、すべてのエントリー作品からクライアント様自身でグランプリ作品を決定します。クライアント様とグランプリ絵師様の相互で契約手続きが終了したのちクライアント様がそのキャラクターの版権を獲得するといった流れです。

「もえしょく」の特徴を詳しくお聞かせください

もえしょくでとても面白いポイントは、消費者がキャラクターに興味を持ったのがきっかけでその商品を手に取ってもらうというプロセスでクライアント様の商品をPRすることが可能になることです。またそのキャラクターを商品のパッケージとして取り入れることや、WEBページにキャラクターを取り入れ、また、専用サイトやSNSのスタンプなど宣伝の幅も大きく広げることができます。また、「もえしょく」のキャラクターをアニメのイベントやライブなどに出演させることも可能です。また声優や音楽と組み合わせてキャラクターに命を吹き込み、より強いインパクトを与えることもできます。ベトナムでこの事業を引き受けた理由は、日本のアニメや漫画がとても人気があるため、このような擬人化の手法を使ったPRも受け入られやすく、かつ好まれやすいと考えたからです。また、ベトナムへ進出する日系企業を現在の主な対象としており、日本の製品のPR としてベトナムの方々に興味を持っていただくための一つの間接的な広告手段として高い可能性を秘めていると感じたのもその理由の一つです。

商社としての詳しい事業内容をお聞かせください

私は今後事業の展開をベトナム一極集中に移行することを考えており、そこでビジネスを展開するにあたって製造業のみにフォーカスしようとは思っていません。また、先ほど述べたようにもともと学生時代にメディア関係の仕事に就きたいと考えており、祖父の会社に就職したことによりその分野から少し遠ざかってしまっていました。せっかくベトナムという異国の地ですし、新しく何かできることはないかと考え、模索した結果辿り着いたのが商社でした。単に商社といっても貿易をするだけではなく、製品開発やメディアをはじめとした広告業を織り交ぜ、日本とベトナムをつなぐ役割を果たすことができる商社です。そのような考えもあって、2018年7月にベトナムローカル法人として商社を立ち上げました。

商社の立ち上げにあたり、商材はどういったものがありますか。

製品の主な例として、日本テクノ株式会社様と信州大学とがコラボレーションして制作したモールドウォーターがあります。マンションやホテルなどに使われている配管の一番もとになるところに使う部品で、永久性磁石が搭載されており、イオンを発生させる部品が備わっています。その磁石のイオン効果により錆がつかなくなり、錆がもともとついているものに関しては錆が次第にはがれて、綺麗になっていきます。この製品に関してはベトナムでの需要があると考え代理店として扱いを開始しています。 また、工場現場の方たち向けに開発したファン機能付きの作業着(空調服)も今後販売予定の商品の一つです。ファンが中に入った服のことで、使用時にはモバイルバッテリーをつなげて使用します。それによりファンが回転し、空気の流れで服の中を涼しく最適な温度に保ちます。さらに、汗をかけばかくほどそれが揮発してどんどん涼しくなるという仕組みです。日本ではすでに製品化されており、工事現場でも普及はしているのですが、一着2万円以上というとても高価格なのがネックになっているため、ベトナムでの普及は難しく、実際にもそこまで活用されているケースは少ないです。そこで弊社はベトナム現地の日本企業とタッグを組み、ベトナム現地生産の超安価版として600.000ドン(約3000円程度)での販売を予定しています。気温の高いベトナムではとても魅力的な商材になると考えており、また、ベトナム以外でマレーシアやタイ、中東諸国をはじめとした熱帯地域での展開も想定して設計しております。

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ベトナムへ進出された理由は何ですか?

ベトナムの進出の決め手となったのは人です。ベトナムは過去にベトナム戦争という辛い過去があります。南北で分かれて戦ったこの戦争により国民の団結力が培われたのか、ほかの東南アジア諸国よりもそれが強いように感じられます。また、ベトナム人はある意味で正直です。個人的に、ベトナム人の仕事に対する考え方は、私が6年間滞在した中国の人たちとは異なると思っております。しかし、国民が前のめりのような姿勢、好奇心旺盛なところをよく垣間見ることができ、興味のあることには一生懸命になって取り組んでくれていると思います。また、こちらがしっかりとした指導や接し方をすると、それにしっかりとついてきてくれることが多いです。そのため日々「どうしたら働いてくれるか、興味をもってくれるか」を考えています。

永嶋さんが仕事をしていて嬉しいと思える瞬間はありますか

一番うれしいと思える瞬間は顧客が自社で製造した製品を手に取ってもらえた時です。また、開発した商品が「これ私の欲しかったやつだ」と言ってもらえた時も嬉しいですね。先ほども申し上げたように私どもの会社はプラスチックの成形技術を活用し、自動車部品の製造も行っています。私がモーターショーを訪れた際、その部品が新型の展示車に使われていたこともありました。自分で製造した製品はまるで私の子供のように感じられ、とても愛着がありますね。

現在の学生(特に大学生)に向けてメッセージはございますか。

私は若いうちから海外へ出ることをお勧めします。私自身中学、高校でアメリカとカナダへのホームステイを経験しました。また、大学時代には友人と二人でアメリカのバスのフリーパスを使い、バックパッカーとしてアメリカ縦断にも挑戦しました。海外に出ることは日本とは違う文化の風を感じることができます。日本で当たり前だと思っていたことが当たり前でない現実を知ることは、何よりも大きな学びであり、とても貴重なものです。現在は海外研修や留学の際に支給される奨学金や助成金なども充実していると思うので、学生時代に海外の地に足を踏み出すことをお勧めします。
もう一つ大事だと思うものは、交友関係です。私自身のビジネスも人脈で成り立っているところがあります。完全自社開発、自社製造といったものは少なく、開発のアイデアは私のブレーンである開発部長が創造し、試作の際はデバイスや部品を知人のところから仕入れていることが多く、製造の際も周りの方々のノウハウ・拠点の力を借りることが多いです。ビジネスは一人でやっていくのは大変難しく、友人の協力やアドバイスなどが必要不可欠です。学生時代のころからそういった交友関係を大事に、また、積極的に外に出て人と会い交友関係を広げることをお勧めします。実をいうと、べトナム「もえしょく」の情報はアメリカを共に縦断した友人からいただきました。

インタビューの感想

今回レタントン付近のカフェにてお会いし、インタビューをさせていただきました。朝早いにもかかわらず、貴重なお話をありがとうございました。
ここベトナムという地で、クリエイティブな発想で常に新たなものへの挑戦を続けてらっしゃる永嶋さん。学生時代に抱いた夢をあきらめることなく、また、新しいことへの挑戦に躊躇することなく活動されていらっしゃる永嶋さんとお話をして、事業に対する熱い思いがひしひしと伝わってきました。

お忙しい中、お時間を割いていただいた永嶋さんに感謝申し上げます。
取材日 11月5日 山田 隆太(JAC Recruitment Vietnam インターン生)


※「ベトナムで働く日本人インタビュー」とは?

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ベトナムで働く人々を応援したい!
そんな思いからはじまった、2社によるコラボレーション企画です。
JACベトナムに来たインターン大学生たちが、ベトナムで働く日本人インタビューをさせていただきました。
なぜベトナムで働き始めたのか?これからの目標は?プライベートは?etc
「ベトナム生活観光情報ナビ」に随時掲載させていただいております。

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