Connecting...

戻る
Blog Img

【ベトナム転職・就職】ベトナムの昇給率・賞与事情。2023年の上昇率予想も

こんにちは、JACベトナムです。

さて、日本的商慣習である3月期決算後の4月を目安に、従業員の昇給を判断される企業が多いでしょう。
そこで今回のブログでは、JACベトナムが2022年の年末に、在ベトナムの日系企業向けに実施した「2023年の昇給率に関するアンケート結果」より、いくつかの特徴的なポイントをピックアップしてご紹介します。

本ブログは企業側のマネジメント・人事の皆様だけでなく、これからベトナムへの転職を検討されている方にも役立つ情報ですので、ぜひご一読ください。

また、2022年と比較してご覧になりたい方は、ぜひ下記バックナンバーもご覧ください。

バックナンバー:ベトナムの昇給率・賞与~2022年の上昇率予想~

目次)

1.ベトナムにおける日系企業の業績動向について

2.ベトナムの2023年昇給率予測について

・ブルーカラーの昇給率

・ホワイトカラー(非管理職)の昇給率(全業界)

ホワイトカラー(管理職)の昇給率(全業界)

・日本人現地採用の昇給率

・JACの解釈

3.ベトナムの2023年賞与について

4.まとめ

1.ベトナムにおける日系企業の業績動向について

2021年度と比較して、2022年度のベトナムにおける企業の業績はどのように推移しているのかを見ていきましょう。

ベトナムにおける日系企業の業績動向について

アンケートの結果、58%の企業が対前年比で業績向上と回答。
昨年アンケートでは72%の企業が業績悪化と回答しましたが、今年は13.5%に留まりました。
この結果からもわかる通り、大規模なロックダウン、厳しい入国規制を解除した結果、経済活動が戻って来たことが分かります。ベトナム全体でアフターコロナのフェーズに移行し、業界で程度の差はあるものの、全体として改善傾向であることが示されました。

一方で、今年の業績見通しを「悪化する」と回答した企業においても、昇給を予定している企業があり、従業員の「離職防止」に気を配っていることが伺えました。


2.ベトナムの2023年昇給率について

日本では、経団連集計の22年の賃上げ率は2.27%で、足元の物価高騰には追いつかないとの発表が出ています。また日本経済研究センターの民間予測平均でも23年の賃上げ率は2.85%にとどまる見込みとのことです。最近は特に、物価上昇に伴う賃上げを行う企業のニュースが増えてきていますが、ベトナムではどうでしょうか。

ここではブルーカラー、ホワイトカラー(非管理職)、およびホワイトカラー(管理職)の、日本人現地採用に対し、どれくらいの昇給率を検討しているのかのアンケート結果をご紹介します。
ベトナム人にとっても現地で働く日本人にとっても、毎年の昇給率は気になるところです。

・ブルーカラーの昇給率

ブルーカラーの昇給率

・ホワイトカラー(非管理職)の昇給率(全業界)

ホワイトカラー非管理職の昇給率

例年と変わらず5-6%の昇給が最も大きい一方、前年と比べ7%以上昇給する企業が増加しています。

・ホワイトカラー(管理職)の昇給率について(全業界)

ホワイトカラー管理職の昇給率

ホワイトカラー”非管理職”と比べ、前年比大差ない結果となりました。

前年はコロナ禍で不景気でしたが、管理職層の社員は厚遇し、リテンション向上を図ったと推測します。

・日本人現地採用の昇給率

日本人現地採用の昇給率

5-6%の昇給を検討している企業が最も多い結果は例年とさほど変わりませんでしたが、前年度に対し1‐3%の割合が減り、3-5%の割合が増加しました。

・JACのコンサルタントの解説

従業員層別でみると、管理職は元々給与が高く業績や成果による査定比重が高いため、他の層に比べ、昇給よりも賞与で還元している状況が伺えました。
ホワイトカラーの非管理職向けでは、60%の企業が5%以上の昇給を実施すると回答していました。
流動性を下げ、コア人材を育てることを狙っているため、最も手厚い対応であると推察します。

日本人現地採用に関しては、昨年比で大きな変化はありませんでした。
給与設定がナショナルスタッフに比べて元々高めであること、日本国内の昇給率と比べると既に高めであるということ、の2点が背景にあると推察いたします。
しかしながら、多くの企業で現地化が進む中、日本人現地採用における職責も重くなっているため、採用時に競合となる非日系企業を意識した場合、人事制度のアップデートは今後の重要課題になる可能性はあるでしょう。


3)ベトナムの2023年賞与について

今回実施のアンケートでは、賞与(ボーナス)についてもアンケート調査を実施しており、全体の93%の企業が、前年度水準以上のボーナス支給と回答いただきました。
昨年比+18%の企業が賞与の増額を予定しており、会社の業績好調が伺えます。

日本人現地採用のボーナス支給額でみると、前年比で1.1~2.0ヵ月のレンジが増加し、全体的に微増しております。


まとめ)

昨年と比べ、完全にアフターコロナに移行し経済活動が戻って来たベトナム。経済成長や消費者物価指数に合わせて昇給率が決定されました。一方、雇用の確保という意味合いだけでなく、流動性を下げてコア人材を育成するための施策として昇給率を検討するなど、少しずつベトナム国内の昇給率に対する考えや背景が変わってきている印象があります。

JACベトナムでは、中核ビジネスである人材紹介だけでなく、より広範囲の人事課題へのソリューション提供を実施すべく、VISAや労働許可証取得、就業規則策定サポート等の人事コンサルティングサービスや教育研修、適正検査サービス等も実施しております。お悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

その他、海外転職で不安に思っている事や気になる事等、何かございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

ベトナムの最新情報をお知りになりたい方は、ぜひ気軽にお問合せください。
  弊社問い合わせメール先:Vietnam@jac-recruitment.vn